つるバラと一言で言ってもその種類は驚くほど多種多様。バラの原種やオールドローズにはつるバラも多く、バラ園やお家の庭の外壁などにゆったりと這い上がり葉を茂らせ、たくさんの花を惜しげもなくたわわに咲かせている姿は本当に圧巻。眺めるだけでバラならではの素晴らしさを堪能できます。その多くがうっとりするほどの芳香をただよわせ、至福の時を演出してくれます。

花の形も色も種類も豊富な上、つるバラの面白さは自分好みの形に整えられること。葉や枝を間引いて、ワイヤーなどを足がかりに棘をひっかけるように枝を誘引して自分好みの形を作ってゆきます。壁面、フェンス、アーチ、オベリスクなど、這わせる土台にするものによってもまったく違う顔を見せてくれます。冬場に葉や花が落ちて花が楽しめない時期も来年の花を楽しみに中心の太い枝を自分の好きな形に誘因して、壁面を這わせたり、アーチを作ったりと手をかけるのもつるバラ育ての醍醐味です。

内親王さまの印になっていることでも知られる木香花（モッコウバラ）は日本で昔から愛されているつるバラです。多くのバラが冬期葉を落として茎だけになってしまうのに対し、このバラは常緑で生命力も強く、花は甘い香りを漂わせます。

とっておきのバラ特集