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ひな祭り 雛人形

ひな祭り特集

雛人形

イイハナ・ドットコムの『ひな祭り 雛人形』では、普段何気なく見ている雛人形の興味深いエピソードをご紹介します。

雛人形には意味とこだわりがあります

厄よけの人形(ひとがた)、天児(あまがつ)・這子(ほうこ)などから出発した雛人形は最初は立ち姿が主流でした。
時代を経るにつれ豪華な坐り雛が主流になり、江戸時代の最盛期では豪華な金襴を使い、人形も大型化、等身大の物も登場したようです。
江戸時代には年々華美になる雛飾りを禁ずるお触れが再三だされ、明治には従来の節句行事が廃止され、新しい祝祭日が定められたせいで一時下火になったこともありますが、人形や年中行事を大切に思う人々の中で受け継がれ、今に至っています。

関東関西の違い

段飾りの最上段、男雛(お殿様)と女雛(お姫様)の左右の位置が関東を中心に一般に売られている物と京都を中心とする関西のとでは違うのをお気づきですか?

関東風は男雛が向かって左、女雛が向かって右になっています。これは昭和以降の並び方で、昭和天皇のご即位の時、洋装の天皇陛下が皇后陛下の右側、つまり向かって左に立たれた時の並び順に合わせたもので、現代はこちら向きが全国的に主流です。
これは日本古来の「左上座」、つまり左側(向かって右)の上座に男性が居られるという考え方とは逆になります。

京都は今でも昔の並びに習い、男雛が向かって右に、女雛が左になっているのが主流、昭和以前のアンティークのおひな様も皆この位置関係に飾られるように作られています。
また好まれる顔も関東関西に違いがあります。関東は目が大きめで口元がかすかにほころびふっくらした可愛らしいお顔が人気だそうです。
関西ではいわゆる京美人、切れ長の目に鼻筋の通った高貴なお顔が好まれます。

段飾りの登場人物

江戸時代から始まった段飾りですがひな祭りの有名な歌「うれしいひなまつり」の歌詞にお内裏様から右大臣までが歌われるのでだいたいのことはご存じの人も多いはず。三人官女はお姫様のおつきの女官で、楽器を奏で、歌を詠み、家庭教師もこなすキャリアウーマンです。よく見るとひとりだけ眉がありません。
眉を剃り、お歯黒をつけるのは既婚女性の習慣でしたから、この女官はおそらく年かさの官女長、あとの二人は若い女性です。

五人囃子は単なる楽団ではなく、元服前の貴族の師弟で、良い所をアピールすれば元服後に宮中で重宝してもらえるかもしれないという少年達なので、実はなかなか彼らの心の中は野心に満ちています。元服前なので髪型はお殿様とは違い、少年の髪型です。

右大臣、左大臣は別名随身(ずいしん)、お殿様のおつきの男性です。お殿様と一緒に行動し、時には恋の橋渡しなどもします。
向かって右が左大臣でおじいさん、向かって左が右大臣で若者です。
一番下の3人は仕丁(じちょう)、宮中の雑用係で身分が低い分、怒った顔、泣いた顔、笑った顔とそれぞれユーモラスな豊かな表情をしています。

人形のこういったストーリーを知ったうえで段飾りを眺めてみるといろいろ想像が膨らんでなかなか楽しいものです。

こういった雛人形のお顔は頭ばかりを作る人形職人さん、頭師(かしらし)の手によって一つの段飾りに飾られる人形を統一して作ります。
そうするとそのワンセットの人形達が皆同じような雰囲気を持ち、調和が生まれます。
人形職人さんには他に髪を結う結髪師、人形の表情のもう一つの決め手になる手足を作る手足師、小物を作る小道具師と、胴体と着物の着付け、全体の組み立てを行う着付師、とそれぞれ専門家がいて流れ作業で一つの人形が完成します。